安全衛生マガジン10月号
1.【日々安全】
【災害事例】
件名:回転中ドリルによる巻き込まれ
被害:休業1名(薬指切断)
「発生状況」
被災者は一人で作業現場において、溝形鋼の上に磁気式ボール盤
(重量約20kg、ドリルφ14mm)をポンチ印に合わせて設置して、
スイッチを入れドリルを回転させ、右手で操作レバーを下げ切削を
開始した。
穴あけ位置を再確認するため、右手で操作レバーを上げ、切削面の
切削油を拭き取ろうとして、回転中のドリル付近に左手を近づけた際、
左手に着用していたゴム製の保護手袋の薬指付近が左薬指ごとドリルに
巻き込まれ、被災した。
なお、着用していたゴム手袋の左薬指は穴が開いていたため、ビニールを
巻きつけていた。

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「原因と対策」
この災害の原因として次のようなことが考えられる。
1. 保護手袋を着用したまま、回転中のドリルに手を近づけたこと。
2. 着用していた保護手袋は、補修用ビニールテープが1cmほど剥がれた
状態となっていて、その端が回転中のドリルに巻かれたこと。
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1. 作業手順書を改定し、ドリル回転時に手を近づけてはならないこと及び
手袋使用禁止に関する注意喚起(作業手順書への記載、保安教育・再教育の
実施、警票類の設置等)
2. 保護具管理基準を改定(破損し補修した保護具等は使用禁止とする旨を追記)
3. ボール盤本体に「手袋禁止」「巻き込まれ注意」の警票を設置。
4. 被災者及び被災者の所属するグループ全員に対し、改定した作業手順書による
安全教育を実施する。
「作業者の再発防止のポイント」
- ドリル回転中は手袋を着用しないこと。
- 回転中のドリル刃に手を近づけないこと。
- 改定したボール盤作業手順書を順守すること。
- ボール盤作業手順書の再教育を定期的(年1回以上)に実施する。
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上記四阿外事例を基に、皆さんの職場で同じようなことがないか、水平展開して下さい。
以上
2.【日々健康】
「なぜ人はささいな事実にも傷つくのか」
事実というのは、人によって全くその重みが違います。この一点をお互いに理解する
ことで人間関係の私的なトラブルはどのくらい避けられるか分かりません。
たとえば、夫婦で、恋人同士で、いろいろないさかいを起こします。そして、お互いに
相手がなんでそんなに怒ったかを理解できないでいることが多いのです。
そのうちお互いに疲れてくる。相手を理解しようという気持ちも、理解してもらおうと
いう気持ちもなくなってきます。そして長いいさかいごとのあとで、お互いがお互いの気持ち
の中に閉じ籠ってしまうのです。
「この机、なんだか少しガタガタしているわね」「このお皿小さすぎる」「この車、色が少し
どぎつすぎる」「あの車の方が大きい」「この手続き面倒くさい」「あの人の声が大きい」「この
家道路に近い」「陽当りがわるい」・・・何でもよい、どんなに小さな事実でもよい。とにかく
なんでもない日常生活の様々な事実は、人によって全く重さが違うのです。
それはある人にとって、どうでもいいことであるが、別の人にとっては自分の神経症的自尊心を
ひどく傷つけるものです。
その事実はある人にとって、言ったか言わなかったかも忘れてしまうような、無視できる事実
です。しかし、別の人にとっては、その小さな事実は胸にグサリときます。そして、その人は
耐え難いほど傷ついてしまうことがあります。
ことにその事実が誰によって述べられるか、ということが重大です。よく結婚生活での
アドバイスに相手の親戚の悪口を言うな、というのがあります。これなどもその良い例です。
自分の親戚についての小さな事実であっても、配偶者に指摘されることでひどく傷つく
ことがあります。今、小さな事実と記載しましたが、これも指摘する側にとって小さな事実で
あって、指摘される側にとっては決して小さな事実ではないのです。
それは相手の友人の悪口を言ってはならない、ということについても同じです。
今、ここで「悪口」と記載しました、しかし、言う側は決して悪口として言っているわけでは
ありません。攻撃の意図など100%ないのです。
「あの家、お店を経営しているのでしょ。」という言い方をしたとします。その友人の家は
たしかに喫茶店を経営している。しかし、言われた側が傷つくことだってあります。
言う側にとって、何でもない一つの小さなことであっても、言われた側はそう受け取らない。
言われた側は言われた側での価値観でその「単なるどうでもいい小さな事実」を受け取るのです。
それを言った側にとっては、大企業のサラリーマンも、スポーツ選手も、お店の経営者も
同じであったとしても、言われた側は、それを同じと思っていないかもしれません。どちらの
価値観が歪んでいるのかは別としても、二人は同じ価値観ではないのです。
事実はその人の価値観を通してその人の心に達します。同じ事実はお互いの心に達した時、
全く、ことなって感じられるものです。
高い自己評価を持ち、自尊心の健全な人は傷つかない。しかし、低い自己評価に苦しみ、
神経症的な自尊心の持ち主がどれほど傷つき易いかは想像を超えています。従って、いつも
相手を傷つけながら、なぜ相手がそんなに怒ったり、不愉快になるのか分かりません。
神経症的な自尊心の持ち主はいつもピリピリしています。
神経症的な自尊心の持ち主は、傷ついた時、次のようなことに注意すべきです。
自分を傷つけた言葉、あるいは事実があるがそれは相手にとって、全くどうでもいいこと
であるからこそ、述べられたのだ。ということです。「相手はなぜそのことを言ったのか?」
「それはその事実が相手にとっては、ささいなことであるのだからである。」
「そうであるのなら、そのことで傷つくのは自分の問題である」
このようなことを絶えず自分の中で会話してみることです。
また逆に自分が得意になっていることで、相手が全然関心を持ってくれないといような
こともあります。神経症的な自尊心の持ち主にとっては、得意で自慢したいようなことでも、
相手にとってはどうでもいいことというのもあります。
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Point
事実は人によって重みが違う
自分を傷つけた言葉は、
相手にとってどうでもいいこと
かも知れない。
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出典:「自分に気づく心理学」 加藤 諦三著 PHP研究所刊 より一部抜粋編集
3.【日々生活】
【現場力を鍛える】
「強い現場と弱い現場の分岐点」
オペレーショナルエクセレンスを誇る企業がある一方で、現場力が
弱い企業も数多く存在する。そうした症状を、私は「現場力欠乏症」と
呼んでいる。
現場力欠乏症の典型的な症状は「無知・無視・無関心」の三無状態で
ある。仕事は繋がってこそ価値を生むにもかかわらず、自分、自部門の業務
しか知らない、他部門の業務は無視し関心がないといったことが現場に蔓延
している。
マザーテレサは「無関心こそが最大の罪悪である」と言ったが、それはまさ
に企業の現場にも当てはまる。
こうした症状は現場における「タコツボ化」を引き起こす。連鎖の視点が欠如
し、自分さえよければいいといった「タコツボ」が至るところにできてしまう。
その結果、組織としての全体最適化は追求されずに、部分最適の集合体に陥って
しまう。
タコツボ化は業務連鎖の品質を著しく劣化させる。チェーン全体をよくしようと
いう発想がないから、前工程は後工程を意識しない。後工程も前工程の業務品質に
問題があっても文句を言わないといった「事なかれ主義」が現場を支配してしまう。
上流から下流に至るまでのすべての商務連鎖において「総合無責任」が蔓延してし
まう。
それに対し、強い現場は業務連鎖の至るところで、業務品質に関するぶつかりあい
が日常的に発生する、業務上の問題点を隠さずにさらけ出し、部門横断的なぶつかり
合いの中から、よりよい解決策を模索し学習を繰り返す。全体最適のためにはギクシャク
することを恐れず、健全な対立関係を容認している。
こうした違いの根底にあるのは、「業務連鎖の品質に対する責任感」である。業務連鎖の
品質を担保できるのは現場しかいない。いくらカリスマ性の高いリーダーが登場しても、
業務連鎖の品質には間接的にしか影響を及ぼせない。業務連鎖の品質が競争力の源泉であり、
「それを確保するのは俺たちの仕事だ」と現場が認識していなければ、強い現場は構築できない。
現場は企業経営の中枢であり、価値を生み出す本丸である。しかし、その一方で、直接的な
価値を生み出し、様々な生情報と経営資源を握る立場にある現場は、放っておくと「聖域」と
化してしまう。経営の一部でありながら、経営の力が及ばない治外法権の場となり、経営から
遊離してしまう。
現場は決して「聖なる場」ではない。企業価値を生み出すダイナミックでパワフルな場であるが
一方では閉鎖的でタコツボになりがちであり、近視眼的で短期指向になりがちである。
・・以下略
【ポイント】
業務連鎖の品質は現場にしか担保できない。現場の責任感が健全な対立関係、ぶつかり合いを
生み、業務品質が高められていく。 現場を「聖域」にしてはならない。
出典:「現場力を鍛える「強い現場」をつくる7つの条件」 遠藤 功著(東洋経済出版社)より抜粋
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10月15日(水)、16日(木)
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詳細は久留米労働基準協会にお尋ねください。(TEL:0942-34-5531)
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