安全衛生マガジン4月号
1.【日々安全】
【災害事例】
災害内容・・「墜落による災害」
災害概要・・「テールゲートリフター車の荷台からロールボックス
パレットを引き出す作業で、昇降台の高さを見誤り墜落
業種・・陸上貨物運送表
被害・・死亡1名
「発生状況」
荷の配送先店舗において、被災者はテールゲートリフター車の
荷台からロールボックスパレットを引き出す作業を行っていた。
その際、被災者は、昇降板が荷台と同じ高さまで上がっていると
勘違いしてロールボックスパレットを引いたため、高さ1mの荷台の
端から地上にロールボックスパレットとともに墜落して、その下敷き
になり、脳挫傷により死亡した。

「原因と対策」
この災害の要因としては次のようなことが考えられる。
- 昇降板の位置が、地面まで下がっていたが、それを確認せずに荷台から
ロールボックスパレットを引き出す作業を行った。 - ロールボックスパレットを引き出す作業を、荷台から昇降板まで後ずさり
で行おうとした。 - 荷台から昇降板までの荷の移動時に、墜落保護用の保護帽を着用させて
いなかった。 - 荷台からロールボックスパレットを引き出す作業について、安全教育が
されていなかった。
「対策」について、皆さんで討論の上、この災害防止対策を引き出して下さい。
もし、可能であれば皆さんの討議結果を返信頂ければ幸いです。
私なりにコメントさせて頂きます。
2.【日々健康】
【いつ起こるかわからない「その時」に備えて】
皆さんは、勤務中の同僚が突然目の前で倒れたら、どうしますか?
当社では、2年前に短期間で2回も社内で社員が倒れ、救急車を要請
する事態が発生しました。1件目は会議中に席を立った男性従業員が
トイレ内で倒れ、病院に搬送後亡くなったというものです。死因は
急性大動脈解離でした。このとき、当社の担当者は救急隊がスムーズに
現場に到着できるよう、事前に会社ビルの防災センターへ連絡したり、
救急隊に手渡す当人の「住所・連絡先・健康診断結果」を用意するなど
して対応にあたりました。
しかし、予想外に手間取ったことが、ご家族への連絡でした。当時
会社では従業員の自宅の電話番号を緊急連絡先として登録していました。
ところが従業員の自宅は留守で、即座にご家族へのこの事態を連絡する
ことができなかったのです。偶然奥様の携帯番号を知る者が社内におり、
連絡は取れましたが、それでも事前にご家族の状況に応じた連絡先まで
把握できていれば、と悔やまれる出来事でした。
ところがその数か月後に別の男性従業員が脳血管疾患で勤務中に倒れ、
救急搬送されたのです。この従業員は幸い一命を取り留めましたが、
ますます会社としては対策が急がれました。
そこで導入したものが、「緊急連絡先カード」でした。
この「緊急連絡先カード」とは、二つ折りにすると名刺ほどのサイズで、
従業員が事前に自身の「氏名」、「生年月日」、「血液型」、「自宅の電話番号」、
「緊急連絡先」を3ヶ所、また、「既往歴」、「常用薬」、「アレルギー」など
救急搬送時に必要な情報を記入しておくものです。
このカードの参考にしたものが、ロードレーサーがレース中に身につける
「緊急連絡先カード」でした。これはレーサーの事故や発病の万一の事態に
救護医療班が迅速に対応するための情報を記入するものです。
当社の従業員は、社屋の入口ゲートを通過するために必要な「IDカード」
を入れるハードケースに必ず「緊急連絡先カード」も入れ、携帯することに
しました。
導入して判明したことは、カード内の3ヶ所の「緊急連絡先」は、従業員に
よって実に様々であるということです。
単身者は実家や兄弟の連絡先、既婚者はであれば、配偶者の携帯番号や勤務先、
子どもの通う学校や保育園、という具合です。各自の連絡先が把握できること
だけでも、導入の意味は大きかったと思います。
導入から半年が経過した頃、始めてこの「緊急連絡先カード」を使う場面が
ありました。また、別の男性従業員が勤務中に倒れたのです。その場にいた別の
救急車を要請すると同時に、カードに記載されていたご家族への連絡先へ連絡
することができました。まさしく前回の反省が生きた瞬間でした。
従業員が倒れるということは起きてほしくないことですが、いつ起こるか
わからない「その時」に備えて、会社ができることを改めて考えてみては
いかがでしょうか。
「安全衛生読みたい話、伝えたい話」より、近藤 孝昭氏の記事
中央労働災害防止協会刊
3.【日々生活】
【知識の木を育てる】
テスラ社とスペースX創業者イーロン・マスクは、
機械工学や宇宙工学を専門的に学んできたと思われがちだ。
だが、実を言うと、これらのベンチャー企業を立ち上げたき、
彼はどちらの分野についてもあまり詳しくはなかった。
どうやって複雑な新しい分野をすばやく脳にインプット
したのだろうか。
ある人がマスクにたずねた。
「あなたがたくさんの本を読み、たくさんの賢い人を雇い、
彼らの知識を吸収していることは知っています。ですが、
あなたは世界中の誰よりも多くの知識を頭に詰め込む方法を
知っているように見えます。その秘訣は何ですか?」
するとマスクはこう答えた。
「知識を一種のセマンティック・ツリー(意味の木)として
捉えることが重要です。そして、枝葉・詳細を観る前に、幹や
大きな枝、つまり土台となる原理を理解しておくんです。
そうしないと、枝葉をつなぎとめるものがありませんからね。」
知識の基礎がしっかりとしていれば、そこに新たな情報を追加
簡単だ。すでに習得したメンタルモデルに結びつける形で、
情報をつなぎとめることができる。
マスクのアプローチは、学習法の脳科学にも裏付けられている。
脳が変化する能力の事を神経可塑性と呼ぶが、これには単一の
神経細胞レベルでの変化と、ロケットの製造方法を学ぶような
非常に複雑なレベルでの変化が含まれている。
新しいことを学ぶというのは、試行錯誤の連続だ。試行に
成功すると、神経接続が強化され、つながりが太くなる。木が太く
強くなって新しい枝が伸びるように、私たちの脳は神経の接続を
強化し、そこに新たな情報を組み込んでいく。うまく接続されない
情報は枯れ枝の様に弱くなり、やがて消え落ちる。
イーロン・マスクは知識の土台となる原理を追究するすることで、
エネルギー産業に革命を起こし、ブロードバンド衛星を宇宙に
打ち上げ、高速輸送システム「ハイパーループ」を設計し、太陽光
発電を改良し、火星に宇宙船を送り込んだ。
もっとも基本的な原理を理解すれば、それを応用して素晴らしい
ことができるという現実が、彼の生き様を示している。
出典:”effortless“ ‘Make it Do What Matters Most” Greg McKeown
かんき出版刊 より抜粋
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来月の弊職が担当講師の安全衛生教育のご案内
「職長教育」及び「職長教育・安全衛生責任者教育」
4月24日(木)、4月25日(金) AM9:00~17:30
詳細は久留米労働基準協会にお尋ねください。(TEL:0942-34-5531)
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安全衛生メールマガジン来月号は、来月中旬までには発信いたします。
4月卯月、新年度の始まりです。卯月は、「稲穂の種を植える月」というのも
一つの語源だそうです。そして、新しい芽吹き、スタートの候でもあります。
令和7年度(2025年度)皆さんにとって安全で健康的、快適、職場形成の
良き、佳き、善き 年度になりますように。
本年度もよろしくお願いいたします。 '------------------------------------------------------------

