安全衛生マガジン10月号
1.【日々安全】
「安全」に投資するということ
仕事柄、危険の多い建設現場を回っています。
そこでは、安全パトロールをして危険要因を捉え「安全」を指導するのが私の仕事
です。最近は安全にお金をかける現場が減り、ゆとりがないように感じます。どうも
世相の悪化で、「工期、コスト削減」が先行し、次に「品質」、最後に「安全」の順に
なっているようです。
皆さんはいつも現場で、たくさんの旗やのぼり、安全標識などを目にしていると
思います。また、作業時にはいつも、ヘルメットや安全帯などたくさんの保護具を
身につけています。皆さんは、安全用品はなんのためにあるのか、保護具はなんの
ために着用するのか、について考えたことはありますか? 安全でない職場で、作業を
続けたらどうなるでしょう。 いつもビクビクしながら作業していては何も進みません
よね。特に保護具は、「どうやって使うのが本当に正しいのか」、「なぜ、現場監督者は
口を酸っぱくして注意するのか」など、しっかり理解しておく必要があります。
「安全なくして企業なし」、「人は企業なり」とよく言われますが、安全は「コスト」
ではなく、「投資」だと私は考えます。なぜならば、「安全」に投資している現場は、攻めの
安全を行っているため、結果的に工期の短縮につながっているのです。建設現場40年の
経験から、私は何度もそういった建設現場を目にしてきました。自然な挨拶がいつも交わされ
標識などもうまく活用して、安全を「見える化」しています。作業者は常に守られている安心感を
持って仕事をすることができ、一人ひとりの安全意識も自然と高くなります。
私は40年、安全の仕事をしてきました。当初は安全というだけで風当りが強く、時には
名刺が桜吹雪になったこともありました。もちろん感謝されることも多いのですが、いろいろな
風に吹かれながらも、「石の上にも3年(継続は力なり)」、何とかここまでやってきました。
私はいつもポケットに一つの石を持って歩いています。それは、人の命を「ストーン(石)」と
忘れることのないよう、「意志(石)」を強く持っていたいからです。建設現場は危険と隣り合わせ
なので、そこで働く職人の皆さんは。何よりも「命」を大切にしています。コスト・工期などが
厳しいからと、ただ同じことの繰り返しで時間に流されているだけでは進歩は生まれません。仲間と
ともに「愛情」を持って、安全意識も日々進歩させていきましょう。
安全作業をする上で、私が常に大事にしていることがあります。「止まって正しくやる(正しいことが
一つない、とういうだけで止まる)」、次に「言ったことが成る=誠実」、の二つです。最後に、最近の
建設現場に大事だと感じることを三つ
- 「3た」→(た)めに (た)のしい (た)よられる
- 「3S」→(す)ごい (す)ばらしい (さ)すが
- 「ABCDE」→ A:あいさつ B:ビシッと C:ちゃんと顔を見て D:できると E:いいね
「あいさつビシッとちゃんと顔をみてできるといいね。」
これら全部、もしくは一つでも多く与えられる人が集まると雰囲気が変わってきます。
出典:「安全衛生読みたい話、伝えたい話」の中から「菊池 史郎」氏手記より 中央労働災害防止協会刊
2.【日々健康】
「つらい気持ちは一人で抱えてはいけない」
「不完全なあなた」に気づけたら
「精神科医やカウンセラーは心を扱うプロだから、落ち込んだりしないの?」
時々、こんな質問を受けることがあります。
そして答えはNO。
私たちもしょっちゅう傷ついたり落ち込んだりしています。
生きている限り、常に調子が右肩上がり、なんて人はいません。世間から「心を扱うプロ」と言われても、
どん底に沈んで、今まで味わったことのないつらさを感じる時だってあります。
絶好調の時も絶不調の時もあるのが、人生というものです。
ただし、なにかつらいことがあった際の、波の大きさの感じ方は人それぞれ違います。特に人間は、悪い
ことが起きた時の方が、大きく感じやすいのです。
例えば、「500円玉を落とした時のショック」と「500円玉をもらった時の喜び」は、どちらが大きい
でしょうか。
きっと、500円を失ったショックの方が大きい、という人が多いと思います。
1つでもでも悪いことがあると、それを引きずってしまい、「人生がまったくうまくいかない」と思い込んで
いる人もいます。
そのような人の共通点として、「ネガティブな気持ちを吐き出す場所がない」ことがあげられます。
たとえそのような場所が準備されていたとしても、他人に自分の悩みを打ち明けるのは恥ずかしいと考え、
すべてを自分一人で抱え込み、ふさぎこんでしまうのです。
友人や家族などの身近な人に話しにくいなら、ぜひ、産業医や心理カウンセラーなど活用してもらえたらと
思います。それもすぐにできないという場合は、ある程度、自分の考えを変えていく必要があります。
そのためにまず、最初に行うべきことは、「今の現状をまるごと受け入れてあげる」ことです。もちろんつらい
ことに変わりはないのですが、このような時は開き直りも一つの武器になります。
「人生はこんなもんだよなぁ」と、割り切って考えることも大切です。
うまくいかない人生を丸ごと受け入れたうえで、自分としては十分に頑張っていることを評価してあげて下さい。
努力した結果であることをそのまま受け入れてあげて下さい。
なんでもかんでも100点満点にこなせない自分の存在に気付くことができます。
大半の人間はそうであるのに、案外、認識できている人は少ないのです。
もしも、明らかに自分の限界を超えるような苦しみやつらい出来事であれば、それは一人で対応するべきでは
ありません。
一人で限界を超えると、たとえ最終的に問題を乗り越えられたとしても、あなた自身が大きな精神的ダメージを
受けることになります。一人で立ち向かっていく必要がある状態ならば、「自分のできる範囲だけやろう」と、
割り切った感情を持ってください。
そして、自分で自分を大切に扱い、あなた自身を守ったことを誇りに感じてください。
【つらい出来事や気持ちはなるべく誰かに吐き出そう それが難しいなら「人生はこんなもの」開き直ろう】
以下略
出典:(「職場のしんどい」が消え去る大全 井上 智介著 大和出版刊)より抜粋編集
3.【日々生活】
【「なぜ」を伝える】
本当の意味で人を動かすモチベーションはなんなのか?
リーダーの仕事は何か?
リーダーは何を伝えるべきなのか?
ここを考える本やテレビのドキュメンタリー番組などをよく目にします。
多くの場合、出演者としてスポットが当たりやすいのはスポーツの監督などです。
そしておそらくほとんどの人が、この問いに対してこう答えています。
リーダーの仕事、それは「目標を与えることだ」と。
ゴールが明確になってこそ、人は何をすべきかを考え始めます。
たしかにそれは一つの真理だと思います。
しかし、俯瞰してみると、多少の共通点はあるものの、スポーツと仕事を
“ごちゃまぜ”にすると、かえって部下が混乱してしまうおそれがあります。
なぜか?
スポーツには明確な勝ち負けが存在するのに対して、仕事は誰かと勝ち負けを決める
ことがゴールではないからです。
いろんな優秀なリーダーや上司を見てきて、いま確信していることがあります。
それは“優秀なリーダーであればあるほど、目標ではなく、目的を伝えている”
ということです。
目的、それはつまり、「なぜやるのかという意味」です。
なぜ、この仕事をやるのか?
なぜ、この会社が存在するのか?
なぜ、報連相(報告・連絡・相談)が大切なのか?
ここを語るのです。
モチベーションの代表とされている目標や夢というものは、意外と持てる人と
持てない人の差がはっきり分かれます。
しかも、会社の求める目標と、個人の目標が必ずしも一致するとは限りません。
もし、そこが一致しなかったとき、その与えられた目標は人のモチベーションを
下げてしまうことになってしまうのです。
「なぜ」が見えたとき、はじめて人は動き出す。
営業ノルマが厳しい。
売り上げの成績だけで出世する、しないが判断される。
同業者に勝つ商品開発を求められ続ける。
長丁場で働く場合、こうして常に誰かとの勝ち負けを強いられるのは、人に
とって苦痛となります。
例えば、整理整頓、経理、ミーティング、営業、業務日報・・。たいがいの
仕事は勝ち負けに関係ない部分で行われているからです。
その場合、競争よりも「なぜこの仕事が必要なのか?」「この仕事がどんな意味を
持つのか?」が明確になった方が、人のモチベーションは継続します。
優秀なリーダーはこのことをよく知っているからこそ「なぜ」を軸に部下や
スタッフたちに語りかけるのです。
これは仕事だけではありません、あなたに子どもがいるとして、勉強に対しての
モチベーションを上げようとしたときにも同じことが言えます。
子どもの勉強に力が入らない理由、それは目標ではなく、目的、つまり「この勉強は
なんの役に立つのか?」が見えていないことが一番の原因です。
「なぜこの勉強が必要なのか?」そこが見えないと、いつ役に立つかわからない
因数分解や古典に向き合うのは、苦痛以外の何物でもありません。
いくら「いい成績を取れ」「いい学校に行け」と目標ばかり与えようとしても動かない
のはそのためです。
繰り返しになりますが、人は目標よりも目的、つまり意味を求めます。
そしてその意味を導き出す問い、それこそが「なぜ」なのです。
あなたは下の人に対して、「なぜ」を語っていますか?
「なぜ」を問いかけていますか?
以下略
出典:「リーダーは話し方が7割」永松茂久著 すばる会刊より抜粋
‘------------------------------------------------------------------------
10月の弊職が担当講師の安全衛生教育のご案内
「職長等教育、安全衛生責任者教育」
10月16日(水)、17日(木)各日とも9:00~17:30
詳細は久留米労働基準協会にお尋ねください。(TEL:0942-34-5531)
‘------------------------------------------------------------------------

